主要ポイント · 2026-09-27
- COSMOSはEUの化粧品規則に基づく枠組みをもとに運用される天然・オーガニック化粧品の認証で、COSMOS-certifiedという表記が一般的です。天然由来成分率はISO 16128に沿って算定します。
- ドイツではBDIHとNaTrueという2つの認証が天然化粧品の事実上の基準で、ドラッグストアや薬局チャネルの買い付け判断でも参照されます。
- EUでは天然由来成分率の算定にISO 16128が用いられ、認証ごとに算定方法と基準が定められています。
- 英国は2021年以降も独自の枠組みになり、UK Cosmetics Regulationに基づくSCPNの届出と英国のResponsible Personの選任が必要です。
- 日本では農産物向けの有機JAS制度と化粧品の表示は対象が異なり、化粧品は医薬部外品・医薬品と並ぶ3つの区分のもとで表示が定められています。
- 認証対応のOEMでは、最小ロットは1,500〜3,000本程度になることが多く、通常の化粧品より準備期間がかかります。
- フランスでは2015年のAGEC法以降、Bioという文字の表示は厳しく制限され、効能をうたう表現には注意が必要です。
欧州:COSMOSとECOCERTが主軸、ドイツはBDIHとNaTrue
天然系化粧品の認証は、欧州のなかでも国ごとに重心が違います。フランスを中心とした欧州南部ではCOSMOSとECOCERTが優勢で、ドイツではBDIHとNaTrueがドラッグストアの棚作りで効きます。どの市場を主戦場にするかで、選ぶべき認証は変わります。
ここで押さえたいのは、認証は「取得すれば終わり」ではなく、処方と包材と表示のすべてを整合させる運用であるという点です。特に防腐剤と容器素材は、認証ごとの規定が最も効きやすい部分です。
- COSMOS:欧州の天然・オーガニック化粧品認証の中心的な規格。COSMOS-certifiedという表記が一般的
- ECOCERT:フランス発の認証で、COSMOS規格の土台にもなった体系
- BDIH:ドイツの認証。ドラッグストアの棚割り判断で参照されることが多い
- NaTrue:複数成分の天然化粧品向けに使われるドイツ発の認証
英国・韓国・中東・ロシア:市場ごとの認証感度
ドイツとフランス以外でも、認証の扱いは変わります。英国は欧州離脱後に独自の枠組みとなり、SCPNの届出と英国国内のResponsible Personの選任が必要です。EU向けの手続きをそのまま流用できません。
一方、アジアではビーガン認証の扱いが具体的に効きます。韓国ではビーガン認証への関心が高く、小売やH&Bの買い付け現場で確認されることがあります。中東やインドネシアではハラル対応が前提になり、ロシア・欧州経済同盟ではEAEUの枠組みと薬局チャネルの嗜好が別の軸になります。
日本:有機JASではなく化粧品表示の枠組みが現実的
日本で「オーガニック」をうたうとき、まず混同しやすいのが有機JASです。有機JASは農産物や食品を対象とした制度であり、化粧品そのものの表示制度ではありません。化粧品としての表示は、日本化粧品工業連合会が定める化粧品表示ガイドラインに沿った扱いになります。
この違いを理解せずに、欧州の認証の考え方をそのまま持ち込むと、表示の表現が行き過ぎることがあります。日本市場では、厳密な認証より「無添加」「低刺激」といった、化粧品表示の範囲内での訴求が響くことが多いです。
- 有機JAS:農産物・加工食品が対象。化粧品そのものの表示制度ではない
- 化粧品表示ガイドライン:日本化粧品工業連合会が定める実務上の指針。「オーガニック化粧品」という表現の目安になる
- 民間の検査機関:日本オーガニック化粧品検査協会(JOICA)などが検査・認証サービスを提供
「Bio」「オーガニック」という言葉の制約
表示の言葉には、市場ごとのルールがあります。フランスではBioという文字の扱いが厳しく、AGEC法とラベルに関する規則の影響を受けます。効能の強調と併せて使う場合、表現の設計段階での確認が必要です。
日本でも、効能を強調しすぎると医薬部外品や医薬品の区分に近づき、化粧品として表示できる範囲を超える可能性があります。認証を取得したうえで、表示は別途設計する進め方が安全です。
認証対応のOEMを進める手順
認証対応の製造は、通常のOEMより手続きが多くなります。市場を定めてから進めると、やり直しが少なくなります。次の順序で計画すると、最小ロットとリードタイムの見積もりも早く立ちます。
本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。表示の最終判断は、化粧品製造販売責任者や各認証機関に確認してください。
- 対象市場を絞り、その市場で効く認証を1つに絞る
- 認証ごとの要求に合わせて、処方の天然由来成分率を算定する
- 防腐剤と容器素材を、認証の規定に合わせて選び直す
- 包材とラベルを、認証の表示規定に沿って設計する
- 工場に認証取得の履歴と試験成績書があるかを確認する
- 最小ロットとリードタイムを見積もり、発注計画に反映する
まとめ:認証は市場から逆算して選ぶ
認証の選び方で最も多い失敗は、「持っているロゴを増やす」発想です。認証は取得コストも運用コストもかかり、最小ロットを押し上げる要因にもなります。
まずは売り先を決め、その売り先が何を見ているかを確認する。そこから逆算して認証を選べば、費用も期間も無駄が少なくなります。
本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。表示や届出の最終的な判断は、専門家に確認してください。
認証は、売り場から逆算して選ぶもの。持っていないロゴを追いかけるほど、在庫と費用は増えていきます。
Frequently Asked Questions
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対象市場と販売先から逆算して、認証の選定とラベル設計、最小ロットの見積もりをご提案します。本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。
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