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化粧品の期限表示はどこまで決まっているか:日本の使用期限とEUのPAOを比較する

日本の化粧品は、未開封の使用期限をYYYY.MMで表示する義務があります。EUは30か月を境に開封後の使用期限と日付表記に分かれるため、輸出先ごとに表示設計を変える必要があります。

主要ポイント · 2026-09-27

  • 日本では化粧品に品質保持期限として使用期限を表示し、2028.06のようなYYYY.MM形式とされています。
  • EUでは、未開封の保存期間が30か月を超える製品に開封後の使用期限(PAO)の表記を義務づけ、30か月以下の場合は終了日を表示します。
  • EUでは、表示する文字の高さは1.2mm以上と定められています。
  • 米国では統一の期限表示のルールはなく、3年以上もつ製品は期限を表示しないことも認められています。
  • 中国では2021年施行の化粧品標签管理办法により、製造日付と賞味期間または限期使用期限の表示が求められます。
  • 開封後の使用期限(PAO)の数字は、安定性試験・防腐剤の効力試験・容器との相性試験という3つの試験の結果で決まります。
  • 目元まわりの製品やこどもの製品は、汚染リスクから一般的な顔面用より短く設定される傾向にあり、目元用は6か月程度、顔面用は12か月程度が目安とされます。
YYYY.MM
日本で義務づけられた使用期限の表記形式
30か月
EUでの開封後の使用期限と日付表記の分岐点
1.2mm
EUで求められる表示文字の最小高さ
3年以上
米国で期限表示が不要になりうる保存期間

日本:使用期限(YYYY.MM)が必須、開封後の表記は任意

日本の化粧品は、薬機法と化粧品表示基準にもとづき、品質保持期限として使用期限を表示します。表記形式はYYYY.MMで、年月までを明示します。年だけを書く表記は一般的ではありません。

開封後の使用期限については、日本では表示義務はありません。ただし、化粧品を製造販売するには化粧品製造販売業許可を持つ事業者であることと、化粧品製造販売責任者の選任が必要で、期限の設定根拠となる試験記録も残しておく必要があります。

EU:30か月を分岐点に、開封後の使用期限と日付表記

EUでは、未開封での保存期間が30か月を超える製品には、開封後の使用期限(PAO)の表記が義務づけられます。製品に付した記号のなかに、開封後6か月、12か月、24か月といった数字が入る仕組みです。

一方、30か月以下で製造された製品は、終了日を表示する必要があります。表示に使う言語は販売国の公用語に従い、文字の高さは1.2mm以上と定められています。

米国・中国・ASEAN:その他の市場のルール

米国では、化粧品の期限表示について連邦レベルで統一された形式は定められていません。3年以上もつ製品は期限を表示しないことも認められており、州や自治体の規則、あるいは自主的な表示基準が実務上の指針になります。

中国では、化粧品のラベルに関する管理办法により、製造日付と賞味期間、または限期使用期限の表示が求められます。タイやインドネシアなどアセアンの市場でも、製造日付と有効期限の表示が求められ、現地言語での記載が必要です。

開封後の使用期限(PAO)の数字はどう決まるか

「開封後12か月」という数字は、消費者向けの理由ではなく、試験の結果として決まります。決めていたのは工場ではなく、処方と包材を選んだ側であることが多い点が重要です。

次のような試験を組み合わせて、最短で安全側に設定します。ここで出た数字が、そのままラベルに書かれることになります。

  1. 安定性試験:光や温度を変えた保管条件下で、成分と性状が保てる期間を確認する
  2. 防腐剤の効力試験:開封後の使い方を想定した汚染に対する耐久性を検証する
  3. 容器との相性試験:容器やキャップからの移行、遮光性、密閉性を確認する
  4. 想定使用期間と回数から、開封後の月数を設定する
  5. 目元まわりやこどもの製品は、汚染リスクと使用回数の多さから短めに設定される

ラベル設計の実務チェック

日本向けと欧州向けでは、記載すべき内容の考え方が違うため、共通の原稿を作ることはできません。包材を選ぶ初中期の段階で表記方式を確定させると、あとで作り直しが発生します。

そこで、初回のラベル稿を作成する前に、次の観点を確認しておきましょう。海外の工場に製造を任せる場合は、これらの要求を翻訳ではなく現地のルールとして確認する必要があります。

まとめ:数字は先に決まり、表示はあとからつく

表示のルールを押さえたうえで、いちばん見落とされがちなのが、数字の設定根拠です。ラベルに書かれた年月は、試験の記録と紐づいていなければなりません。

本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。表示ルールは改正される可能性があるため、最終的な判断は化粧品製造販売責任者や輸出先の専門家に確認してください。

「開封後12か月」は、売り方が決める数字ではなく、試験の結果として出る数字です。まず数字があり、そのうえで表示が決まります。

Frequently Asked Questions

化粧品の使用期限はどのように表示すればよいですか?
日本では、化粧品の品質保持期限として使用期限をYYYY.MM形式で表示します。例えば2028.06のように年月まで示し、未開封での保存期間を明示します。年のみの表記は一般的ではないため、月まで書くようにしましょう。
化粧品の開封後の使用期限に表示義務はありますか?
日本では、化粧品の開封後の使用期限について法的な表示義務はありません。ただし、品質保持期限である使用期限の表示は必要です。EUでは開封後の使用期限の表示が義務となるため、市場ごとに対応を分ける必要があります。
開封後の使用期限の数字は誰が決めますか?
処方と包材を選んだメーカーが、安定性試験・防腐剤の効力試験・容器との相性試験の結果にもとづいて決めます。目元まわりやこどもの製品は、汚染リスクや使用回数の多さから、一般的に短めに設定される傾向があります。
日本とEUでは、化粧品の期限表示がどう違いますか?
日本では未開封の使用期限をYYYY.MMで表示しますが、EUでは未開封の保存期間が30か月を超える製品には開封後の使用期限、30か月以下には終了日を表示します。表記の考え方自体が異なるため、共通のラベルは使えません。
化粧品の期限表示は、ラベルに何mmで書きますか?
EUでは、表示する文字の高さは1.2mm以上と定められています。日本では化粧品表示基準に従った記載が求められますが、包装の形状によっては可読性の確保が難しい場合があります。包材選定の初期段階で確認しましょう。
海外の工場に化粧品を作ってもらうとき、期限は誰が決めますか?
表示に責任を負うのは、化粧品製造販売業許可を持つ日本側の事業者です。処方や包材を決めたのは自社であることが多いため、海外工場に任せる場合も、試験成績書と設定根拠の記録を受け取って自社の判断に反映させます。

化粧品の期限表示相談はQuickOEMへ

市場ごとの表記ルールと、試験成績書の用意までを含めて設計をご提案します。日本向けの使用期限設計でお困りの場合もご相談ください。

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